七夕になると、毎年思い出す夜があります。
願い事なんて叶うわけないと思っていた僕が、
「願いが叶った」と本気で思えた、たった一度の夜です。
答えなんてない。
でも、あの夜だけは“正解だった”気がする。
答えなんてない 誰も教えてくれない
もしどこかにあるとしたら
君はもう手にしてる
浜崎あゆみの『Startin’』
浜崎あゆみの中で僕はこの曲が一番好きです。
理由は単純。
【新鬼武者】が好きだったから(笑)
きっと同じ理由で好きになった人、
結構いるんじゃないかな。
当時は「3の付く日」「7の付く日」みたいなイベントがあって、
その店で一番熱い日に朝からではなく午後から向かいました。
「今日は勝てないかもしれない」
そう思っていたから、
負けてもいいように、ゆっくりゆっくり打っていました。
8000円ほど使ったところでボーナス。
そこから画面が変わる。
89%継続。
滅多に引けないフラグでした。
「これは……ヤバい。」
でも89%でもすぐ終わることはあります。
だから最初は慎重に。
ところが、終わらない。
激熱演出が続き、
ボーナスも引く。
また続く。
またボーナス。
気づけば、周りの人も見始めていました。
7000枚。
8000枚。
「もしかして……」
そう思った頃には、
閉店時間との勝負になっていました。
とにかく回す。
そして表示された数字は9999
叩き出した枚数10386枚。
人生で最初で最後の万枚でした。
20歳くらいの男の子に
「万枚いったんですか!?」
と聞かれて、
「うん。行ったよ。」
と答えたことも覚えています。
でも、その一日だけを見れば夢みたいな出来事だったけど、
そこに至るまで何年も負けてきました。
トータルで勝っていたわけじゃありません。
それでも換金所で受け取った20枚の一万円札を、
車の中で扇のように広げた時
誰に見せるわけでもないのに、
自然と笑っていました。
23時。
あの瞬間だけは、
「願いが叶った」
そんな気がしたんです。
別に、だから何だって話なんだけど。
人生って、
たまに信じられないことが起きます。
七夕の願いなんて叶うか分からない。
でも、
あの夜みたいな出来事があるから、
今年も、また願ってしまうのかもしれない。

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