僕が毎年少し切なくなる時期がある。
それは
クリスマスが終わったあとの年末。
そして、3月の下旬。
そう。
卒業シーズンだ。
みんなと別れる、あの時期。
あの空気感が、今でも少し苦手だ。
僕は4年間、県外で暮らしていた。
今思えば、
あの4年間はまるで宝石みたいだった。
「青春ってこういうことを言うんだな」
本気でそう思える4年間だった。
……すみません。
ちょっと思い出しただけで
泣きそうになる。
そのアパートを出た日、
当時の日記にこう書いてあった。
「僕は寂しいけどどーにか生きていきます!」
切なすぎる。
きっと、
振り絞って書いたんだと思う。
本当はまだみんなといたかった。
もう1年、
あの場所で過ごしたかった。
でも、
それが叶わないと分かっていたから
ああ書いたんだろう。
今でも鮮明に覚えている。
帰るその日、
どうしても気持ちの整理がつかなくて
深夜、S君を誘って
最後のドライブに出た。
理由はひとつ。
自分が過ごした街を、目に焼き付けたかったから。
別れる前、
大きな橋を通る瞬間
真夜中にもかかわらず僕は叫んだ。
「ありがとーー!!」
「4年間楽しかったーー!!」
「今までありがとーーーー!!」
完全に近所迷惑である。
でも、
叫ばずにはいられなかった。
そしてそのまま高速に乗った。
帰るために。
切なかった。
今、
あの頃みたいに熱くなれることってあるだろうか。
正直、ない。
悔しいけど、
あの頃の自分ほど何かに夢中になって、
全力で生きていた時期はない。
だから思う。
もし今あの街を訪れるなら
せめて帽子を被らずに行きたい。
被りたくもない帽子を被って、
牛丼を食う時も、ラーメンを食う時も帽子。
それは、ちょっと寂しい。
もちろん見た目の問題もある。
でもそれ以上に、
“あの頃の自分に少しでも近い姿でいたい”
そう思う。
それも、
僕がこのM字をどうにかしたい理由のひとつだ。
もし今、あの場所に行ったら
僕は泣いてしまうかもしれない。
そこで暮らしている人にとっては
なんてことない普通の道でも、
僕にとっては——
青春の道なんだ。


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