青春時代、仲良くしていた友達はたくさんいる。
みんな大好きだ。
でもその中でも、
今でも忘れられない男がいる。
H君だ。
理由はシンプル。
思考が、とにかくカッコよすぎた。
若い頃の僕は、
飲み会でもほとんどお酒を飲まなかった。
理由のひとつは、
電車で帰るのが面倒だったから。
タクシー代ももったいなかった。
でも、最大の理由は別にあった。
飲み会のあとにある、H君との“反省会”に行きたかったからだ。
反省会と言っても、
何かを真面目に振り返るわけじゃない。
ただ車を走らせながら、
朝方まで他愛のない話をするだけ。
でもそれが、
飲み会そのものより楽しみだった。
H君はとにかく聞き上手だった。
話していて気持ちいい。
こちらの話をちゃんと聞いてくれて、
しかも返ってくる言葉がいつも前向きだった。
「今日のデュタ面白かったよ」
「〇〇の話、最高だったよね」
後ろ向きな言葉を、
ほとんど聞いたことがない。
そんなH君が大好きだった。
だから時間ができると、
よく電話していた。
「H君、遊ばない?」
「全然いいよ。何時にする?」
そんな感じで、
いつも自然に付き合ってくれた。
ある日、
その翌日にN君からこう言われた。
「Hさ、その日、幼馴染のO君と約束あったんだよ」
え?
僕は固まった。
なんで先約があったのに
僕と遊んでくれたの?
気になって、H君本人に聞いた。
「なんでO君と約束あったのに、俺と遊んだの?」
「言ってくれればよかったのに」
するとH君は笑って言った。
「Oとはさ、いつでも会えるから
他に予定入ったらそっち優先でいいよって
お互いそういう感じなんだよね」
「いつものことだから、気にしなくていいよ」
カッコよすぎるだろ。
そんな信頼関係ある?
そんな言い方できる?
自分が約束していたことを一切匂わせず、
相手を気遣いながら笑って言える。
あの時、
本気で思った。
“こういう人が本当に優しい人なんだ”って。
あれから20年以上経って、
僕も40代になった。
でも正直、
まだあの時のH君みたいにはなれていない。
マックのドライブスルーで
どっちのレーンに並ぶか迷って、
選んだ方がハズレで
2台抜かされただけで
「ふざけんなよ!!」
とか言ってしまうくらいには
まだまだ子供だ。
でも、
ブログを書く時だけは思っている。
少しでもH君みたいでありたい。
このブログを読んだ誰かが、
「少し前向きになれた」
「何かひとつ気づきがあった」
そう思ってくれたら嬉しい。
見返りを求める前に、
まずは与えること。
H君の“ギバーの精神”を、
少しでも見習っていきたい。
あなたは持ててますか?このギバーの心を。


コメント